またまた実家の話です。兄は今年で85歳になりますが、まだまだ元気で、震災で故郷を離れた人たちに自家製の野菜などを届けるのを楽しみにしています。先日、そろそろ畑を耕すので手伝ってほしいとの電話があり、ご褒美も出るということだったので勇んで行きました。鹿よけの網を張った3か所の畑は合わせて140㎡ほどで、義姉は肥料を撒き、兄は小さな耕耘機で耕し、私は鍬で畝立てです。慣れない仕事で足腰が痛くなりましたが夕方までかかって、全部終わらせることができました。休憩していると春風が汗を運び小鳥のさえずりも聞こえます。鮫ノ浦湾の水面が柔らかな陽光を受けて輝いていました。
「買えばいくらでもないが持っていくと喜んでもらえるので・・・」という兄の言葉に故郷の絆を感じます。科学の発達で昔では考えられないような便利な生活になりましたが、人間的なつながりや自然の中で過ごす時間も大事なのだろうと感じています。