民塾長のちょっといい話74

先日、本箱の「古希 國士館大學退職記念誌 矢野博志」が目に留まり、開いてみました。矢野先生は現在範士八段で、一家で剣道30段という全国有数の剣道一家ですが、私が大学に入学した当時は20代で剣道部の助手をしていました。私が在学中に全日本学生剣道優勝大会で2度の優勝に貢献しています。部員が400人もいる中で、選手候補でもないその他大勢の私のような部員にも親しく声をかけてくれる優しい先生でした。栄光の陰には艱難辛苦もあり、数十年前の剣道部での不祥事には全責任をとって部長を辞任し、剣道界からも身を引いたことがあります。記念誌のおわりに「深い反省の下、私が人生の最後を迎えるその時まで深く心に留め、ご冥福をお祈り続けたいと思っております。」と述べています。

指導者としての情熱、自己修養、和顔愛語を実践し、有事には責任の取り方や身の処し方を自らの行動で示してくれました。指導者はどうあればよいのか深く考えています。

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