民塾長のちょっといい話25

河北美術展へ出品するために高さ150㎝、直径80㎝の欅をくりぬきました。欅は堅く、悪戦苦闘の末2週間かけて何とか貫通させましたが、作業中はチエーンソーのオイルでヤッケもズボンもドロドロです。ズボンは捨てましたが、ヤッケはまだ使えそうだったので洗濯をしてから袖の裏地のほつれを直すために「百均」で裾上げ用のテープを買い、アイロンで修理しました。我ながらうまくいったと満足です。2千円もしないヤッケなのですがフィット感が抜群で、それを着ると制作意欲が湧くのです。値段に関係なく気に入ったものは簡単には手放せないものですね。

ヤッケを修理しながら、母が兄のお下がりのズボンの膝に「つぎ当て」をしてくれたことを思い出しました。今は物が豊かになり、「もったいない」という言葉が死語になりましたが、物の豊かさと人生の豊かさとは比例しないということを改めて考えています。


※旧ホームページに掲載の感応道交(民塾長のちょっといい話22まで)はこちらをご覧ください。

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